HTMLコーダー時代の話

自衛隊を退職後、ITの道に進もうと思い専門学校を経て最初に入社した企業での話です。
当時はブラック企業だなと思っていたんですが、今思い返してみてもブラック企業だと思います。
ただ、経験は無駄になりませんでした。

HTMLコーダーとは

プログラミング言語を用いてソースコードを書く作業のことをコーディングと言います。
コーディングを担当する人のことをコーダーと呼び、HTMLやCSSといったプログラミング言語を用いてコーディングする人をHTMLコーダー呼びます。

HTML:Webページを作成するために必要な情報を構成するための言語
CSS :Webページの見た目を整えるための言語

入社のきっかけ

もともと僕はシステム開発の仕事に興味があったので地元で開発の仕事ができる企業を探していました。
残念ながら、第一志望の企業は不合格となりました。他の企業への就職を考えていなかったため、どうしようかと悩んでいましたが、アプリ開発の求人が舞い込んできて、それに応募した結果、最初に入社したのがその企業でした。

入社した企業では、会社の規模に対して新入社員の数が多かったのですが、同期に社長の息子がいたので今になって考えると、社長の思惑が何かあったのかもしれないと感じています。

以降に仕事内容を書いているんですが、実際入社してみたらアプリ開発は一切やっていませんでした。。。

仕事内容

通販会社のテナント向けホームページ制作、その仕事に身を置いた僕の日々は、静的なページのコーディングに明け暮れる日々でした。

1. 出店テナントのホームページ制作

会社の主要事業が通販サイトの運営だったので、その自社通販プラットフォームに出店するテナント向けのホームページをコーディングしていました。


PHPやJavascriptなどのプログラミング言語を用いた動的なページ作成であれば開発の経験にもなったのですが、そういった作りこみは一切なく、静的なデザインをひたすらコーディングしていました。

2. 毎日のコーディングマラソン、ノルマとの戦い

朝から晩まで、ひたすらにキーボードを叩く日々。HTMLやCSSのコードを駆使して、静的なページを量産しました。デザインのクオリティを保ちつつ、厳しいノルマに挑む姿勢が求められました。

一日に3つのホームページを制作することがノルマとして課せられ、これが先輩社員よりも一層厳しいものであることを実感しました。

3. SEO対策の後回しとテンプレートの反復

SEO対策はなかなか手が回らず、基本的な要素を確実に押さえることが優先されました。
テンプレートのような形式を重視し、繰り返し作業と向き合いました。

気になったこと

休日

休日は日曜と祝日だけだったのが結構苦痛でした。
というのも前職が公務員(自衛官)だっただけに休みがしっかりあったのでギャップを感じました。

残業代

いくら残業しても残業代は出ませんでした。
会社でトラブルがあってほとんどのメンバーが毎日22時ぐらいまで残業していた時期があったんですが、それでも残業代が出なかったのですごく辛かったですね。

あまりに理不尽だったので上司に何故残業代を出してくれないのか尋ねたところ、「○○に関する仕事が出来るようにならないと残業代は出せない」と意味の分からない返答だったので、呆れて言い返す気にもなりませんでした。

年収

年収は200万ぐらいだったと思います。
前職から100万以上下がったので驚きでした。

しかも休みは少ないし、賞与も昇給もなかったので将来にめちゃくちゃ不安を感じていました。

退職した理由

以下の点が退職(転職)した理由です。
・やりたいことをやれない:開発の仕事じゃなかった
・休みが少ない:
せめて完全週休二日制じゃないと無理
・スキルアップが望めない:
ルーティンワークなうえに新しい技術を取り入れる環境じゃなかった
・給料が低い:
一人で暮らすのがやっとで家庭を持つことができないと感じた
・成果の評価不透明:
仕事の成果に対する評価が不透明で、努力やスキル向上に対する適切な評価が得られなかった

かなり将来に不安を抱えていたんですが、幸いなことに地場大手の開発会社に転職することができました。
開発会社に転職した後の話は別の記事で書こうと思います。

僕がいたような環境からでも転職できたので、今の会社で将来に不安を抱えている人は思い切って転職活動してみるのもありだと思います!